殺虫成分の効かない薬剤耐性シラミってなに?

従来の殺虫成分に抵抗できるシラミの事です

ここ最近、よく聞かれるようになってきた困ったシラミが存在しています。

それが、薬剤耐性シラミです。

このシラミは、名前の通り、薬に対して耐性(抵抗性)を持っているのですが、アタマジラミや毛ジラミ、または、コロモジラミとは別の種類という事ではなく、これらのシラミの中で進化したものを総称した呼び方として使われています。

では、薬剤耐性シラミには、どのような特徴があるのでしょうか?

薬剤耐性シラミの特徴は、従来の駆除剤であるピレスロイド系(フェノトリン)などでは駆除する事が出来ないという事です。

このピレスロイドというのは、除虫菊にも同じような成分が含まれていて、それが、最初に蚊取り線香が作られたときに使われていたりもしたそうですが、虫の神経に作用して麻痺させる働きがあります。

そうして、動けなくなったシラミは死んでいくのですが、薬剤耐性を持つシラミには効きません。

つまり、日本の薬局で主に扱われているピレスロイド系のシラミ駆除剤では、薬剤耐性シラミを駆除する事が出来ないのです。

こうした事は、皮膚科の先生がブログで綴られている事もあり、薬に対する過度な期待は禁物と提唱されていたりするのですが、シラミ症に対してスミスリンシャンプー使用時でのシラミ耐性率は、30%を超えていると言われているからです。

これは、単純にシラミ症となった場合、その3分の1程度は、従来の駆除剤ではどうにもできない状況となっているという事です。

近年増えているフェノトリンの効かないシラミ

読んで字のごとくですが、薬剤に対して耐性を持つシラミが近年増えています。この薬剤耐性シラミという種類は、元々は、欧米からやってきたと言われています。

日本にも様々な外来種が各地で問題となっていますが、多くは、日本の原種よりも遺伝的に強く色々な面で耐性を持っています。

ですが、日本で被害が拡大しているのではなく、海外での被害報告も多いのが薬剤耐性シラミです。特にアメリカで大変なことになっているそうです。

アメリカの場合、実に被害の9割が薬剤耐性の特性を持つシラミによるものだと言われている位です。

こんな話を聞いているだけで、頭が痒く感じてしまいますね・・・。

日本でも報告があります。

2012年7月11日付け、昆虫医科学部第三室による発表によると以下のような内容でした。

2006年から2011年までの6年間、フェノトリンに対して抵抗性を持つアタマジラミを全国調査したところ、トータルでは、試験者数795人に対し抵抗性を持つシラミが120件(15.1%)となったそうです。

特に沖縄県は顕著で、74人中71人から薬剤抵抗性シラミが発見されたという情報があります。

そうなると、大半が沖縄で本州地区まではまだ広がってきていないと言えるかもしれませんが、これは、2011年までの結果であり、それから、薬剤耐性を持つシラミが増えている事は想像できると思います。

それに、中国などからの団体旅行客など増えている事を踏まえてもそうだし、今後のオリンピックなどで欧米からの旅行者が一気に増える事を考えても、更にフェノトリンではどうにもできないシラミが増えるかもしれません。

その点、駆除方法の異なるシラミンなら耐性関係なく効き目が期待できるので、備えておいて損はありませんね。

しぶとい理由がちょっとわかる

アタマジラミや毛ジラミなど、ヒトジラミと呼ばれる種類は、ヒトからの吸血のみで今まで生き延びてきており、他のほ乳類などには寄生しないそうです。

なのに、近年、数が減るどころか被害件数が増えています。

それだけ、簡単に絶滅させられないしぶとさを持っているとわかりますが、それを決定づける要因として、耐性シラミといわれるものが増えてきている事が問題視されています。

この耐性シラミというのは、シラミの種類ではなくアタマジラミや毛ジラミなどの中でも、さらに、殺虫剤に対しての抵抗力を持ち合わせているタイプの事を言います。

殺虫剤と言えば、ピレスロイド系でおなじみのフェノトリンです。

フェノトリンがシラミ駆除剤に用いられるようになる前、白花虫除菊(シロバナムシヨケギク)に含まれるピレトリンという成分が虫除けに有効と分かったところから始まり、その成分を用いて蚊取り線香が開発された事に由来するそうです。